夜間多尿に隠された病気

夜間にトイレの回数が多く、ぐっすり寝れないということはありますか? 夜間に3回以上トイレに行くことを加齢と、かたずけてはいけません。そこには思わぬ落とし穴がある場合があります。単に水分の取り過ぎや水分を多く含んだ食事(例えば、野菜の鍋やおでんなど)やビールの飲み過ぎで一時的に夜間にトイレの回数が増えるのは問題ありませんが、糖尿病、前立腺肥大、前立腺がん、うっ血性心不全、肝臓障害、腎臓疾患、高血圧、膀胱障害、脊髄疾患など多くの病気が原因の場合もあるのです。いずれの場合でも早期に原因を見つけ、それを取り除くよう行動しなければなりません。特に塩分(ナトリウム)は体が回復するまではかなり控える必要があります。
なぜならナトリウムは水を体に引きつける性質があり、ナトリウム1分子に対し、水20分子を引きつけるといわれています。これは食塩を多く摂取すると循環血液量を増やし心臓に負担がかかることを意味します。また食塩は血管を収縮させる作用があります。逆にくだものや野菜に含まれるカリウムは血管収縮を抑制してくれます。

例えば、夜間多尿になってきた時に、脈拍をチェックしてみましょう。脈拍が60以下を徐脈といいます。そして50台の脈拍で夜間多尿があり下腿三頭筋(ふくらはぎ)が硬く、少し寝苦しい人は病院でレントゲン(心肥大と肺や胸水貯留を見る)、心電図(不整脈を見る)、心エコー(収縮や弁の動きをみる、特に左室流入血波形のE/A比、SV)をまずチェックしてもらいましょう。心電図は1〜2分ぐらい測る心電図では、定期的持続的に不整脈が出ていない限り情報は取れませんので24時間用のホルター心電図も必要です。しかし実際のところ、ホルター心電図でも不整脈を捉えるのが難しいので、携帯心電図計を持つことをお勧めします。そして他に血液検査です。これでうっ血性心不全がないかチェックすることにより、早期に色々対処できるようになります。血液検査で心不全を診断?と思われるかもしれませんが心不全の血液検査で心房性ナトリウム利尿ペプチド(ANP)と脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)で循環血液量の増加など、前負荷上昇や心筋障害によって、ANPは主に心房から、BNPはは主に心室から分泌されます。問題はここからです。例え、問題がなくとも通常60台以上の脈拍があった人が急に正当な理由がなく頻脈(脈拍数が多くなる)や徐脈(脈拍数が少なくなる)になり、夜間多尿(3回以上)、ふくらはぎが硬くなるか浮腫が認められ、寝苦しい(動機や心拍音の乱れなど)のは、明らかに心臓に負荷がかかっている状態、心臓の機能が悪くなっている状態で、特に検査で問題がなく症状がなくても慢性心不全と考えるべきで、すぐに食事療法や運動療法をやるべきなのです。心臓というのはいったん慢性心不全が始まってしまうと、自力では改善に向かうことは困難で、徐々に悪循環を経て心臓の機能が悪化していきます。

ではカイロプラクティックでは何ができるかと言うと、第3、4頚椎は心臓の機能を刺激し第9胸椎から第12胸椎は心臓の拡張反射を起こし、第7頚椎は迷走神経の機能を亢進させ第1胸椎から第4胸椎は心臓の機能を抑制するので、症状によってそれらを使い分け矯正すること以外にニューロマスキュラー・セラピーを施します。運動療法では2003年、Journal of Cardiopulmonary Rehabilitation誌に”Tai chi as an adjunct to cardiac rehabilitation exercise training” (心臓リハビリテーションとしての太極拳)という米国のレポートが掲載されました。それによると、いくつかの研究報告を引用したうえで、心疾患患者に対する太極拳は① 運動耐容能の向上、② バランス能力の向上、③ 転倒リスクの軽減、④ ストレスの軽減などの効果を有し心臓リハビリテーションとして有効であると結論されているように、当院でも簡易版の簡易式太極拳を奨励しています。太極拳は安全であり、太極拳中に心筋梗塞や心停止、急性心不全の事故などの報告は現在までされておりません。また太極拳は副交感神経機能指標の一つである圧受容器反射感受性(BRS)の改善傾向や認知機能に対する効果も認められています。
それと栄養指導です。特にマグネシウムは心臓を正常に機能させるために必須です。人間の体内からマグネシウムが枯渇されると心臓は止まりかすから。

 

引用・参考文献:
Vianna Stibal(2012)「ThetaHealing Diseases and Disorders」Hay House
Taylor-Piliae(2003)「Tai chi as an adjunct to cardiac rehabilitation exercise training」Journal Crdiopulm Rehabil.
石原俊一ほか(2006)「心臓リハビリ患者における太極拳プログラムの心理学的反応と副交感神経機能への効果」心臓リハビリテーション
大島一太(2009)「心電図の読み方」看護の科学社

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