最近やけに息切れするようになった

最近、階段の昇りや軽い運動やちょっとした事で息切れがするようになったと思う人いますか? 気になり循環器系内科や病院で検査(採血、12誘導心電図、心肺運動負荷試験、胸部レントゲン、胸部CT、経胸壁心エコー、肺機能検査等)をしても全て正常値範囲で問題ないと言われ、運動不足と考えほっておくと危険なケースもあります。息切れは歳のせいでしょうか? それだけではありません。息切れには色々隠された症状があります。「息切れ」は基本的に呼吸困難と同義語で呼吸が正常にできないということです。息切れすることなく運動するには、循環器系、呼吸器系、筋代謝系の要素が正常に機能しあわなければいけません。このどの一つでも問題を起こすと「息切れ」症状がでます。その他自律神経症状、甲状腺機能障害、貧血、内分泌系や神経学的症状などでも生じます。息切れと関連する症状は500種類ぐらいあると言われています。

すべて精査して問題ないから大丈夫かというと、そうではありません。息苦しい症状がある限り、原因があるからです。一番の落とし穴は病院での検査にも落とし穴があり、例えば、血液検査では貧血、腎臓機能、肝臓機能の一般的検査以外にオプションで甲状腺機能障害を見るためにTSH、FT3、FT4や心筋損傷が疑うための心筋トロポニンI、Tそして心不全を否定するための脳性ナトリウム利尿ペプチド(BNP)や閉塞性肺塞栓症の原因となる静脈血栓症の診断に必要なD-ダイマーなどのオプションがないケースです。CRPやCKが正常だから炎症性や狭心症や心筋梗塞を除外している医師もいるかもしれません。

心電図検査では左冠動脈回旋枝の高位側壁梗塞では、ちょうど胸部誘導の及ばないところで梗塞が起こるので12誘導心電図でははっきりしたSTの上昇やQ波がみつけられないので心電図での診断は難しくなります。また肺塞栓症など右心負荷でみられるS1Q3T3などは見落とされやすいことや一回の心電図では確信的不整脈や異常を発見するのは非常に難しく、24時間ホルター心電図でも同じことが言えます。そういう時は携帯心電計を購入して息苦しくなった時に計るとよいです。携帯心電計のようなイベント心電計では筋圧や筋電図の混入、体動や呼吸に伴う胸部の揺れなどのノイズが入ることに注意が必要ですが、見慣れている医師にみせればわかります。また心臓エコー検査においても健常者では左室に血液が流入して左室が拡張されれば、それに応じて心拍出量は増加しますが、問題を持っている人では左室に血液が流入して左室が拡張しても十分に心拍出量を増加することができないのです。すなわち心臓に問題があれば心拍出量あるいは心室が1回で拍出する血液量である1回拍出量(Stroke Volume)SVに問題が生じます。ですから左室の血液を送り出す左室収縮能、左室の血液を取り込む力の左室拡張能が悪ければSVを出せません。このSVは心エコーで比較的簡単に算出できます。またパルス・ドップラー左室流入血流指標で左室弛緩障害波形のE/A: 拡張早期ピーク血流速(E)/ 心房収縮期ピーク血流速(A)の比が1以下では左室の弛緩障害を示しますが、実はこれが左室の硬さを表しています。レントゲンでは目立った心肥大などがなくても左室が硬ければE波の減速時間のDTが延長し、その代償性にA波が高くなるのでE/A比が1.0以下となるわけです。また左室駆出率(EF)の異常値が現れます。
しかし60歳以上の人では心不全のガイドラインでは1.0以下もよしとされていることが話をややこしくしています。実際、60歳以上でE/A比が1.0以下そして息切れが現実としてあるのであれば左室の心筋が硬くなっている可能性が高いわけで何がしかの手を打たなければいけないのです。

他に問題がなければこれ以外に自律神経症状からくる息切れに関しては病院はほとんどまともに対処することはありません。中にはβ遮断薬などを使って対処する医師もいます。交感神経の興奮をしずめ、心臓の動き(拍動)を抑えることで、心臓の負担を減らす薬で交感神経抑制ばかりではなく、高血圧、動悸、不整脈や心臓障害にも使われます。しかし喘息や低血圧の人は使用できません。また人によっては副作用により血圧や心拍が下がり過ぎ失神することもあります。

ではカイロプラクティックでは何ができるか?カイロプラクティックでは横隔膜筋のチェックや頸静脈のチェックなどを独自の方法で行い患者が上の例のような左室の硬さが原因である左室拡張性心不全がある場合では横隔膜筋や肋間筋の治療を行い、骨格筋代謝および機能の改善、呼吸筋機能の改善を行い、それに加え運動療法を取り入れます。運動を取り入れることで運動耐容能増加効果を作りミトコンドリア容積の増加、内皮機能改善効果による末梢血管の促進が期待できるからです。慢性心不全の患者に適切な運動療法を行うと、劇的な効果をもたらすことがわかってきて、運動療法による生命予後の改善効果が明らかになっています。
実際、「息切れ」のために運動をやめてしまう人が多いと思われますが、運動を再評価することで拡張早期流入速度や弛緩速度が改善する報告がされています。
また自律神経症状由来の息切れに関してカイロプラクティックでは上頚交感神経節へのアプローチを使って交感神経抑制を行えます。

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